このレシピでは、統合ビデオ管理システムを利用するためのエッジゲートウェイの設定について説明します。※ 統合ビデオ管理システムの詳細な設定については、『統合ビデオ管理システムマニュアル』を参考にしてください。
本文の最後に、config.yaml のサンプルファイル(config.yaml_SAMPLE)を添付しています。適宜、ご利用の環境に合わせてお使いください。
目次
基本のネットワーク設定
前提となる構成
WAN ネットワーク
- モバイルインターネット回線を使用する。
- SIM カードは 1 枚
LAN ネットワーク
- Eth0 は 192.168.1.254/24 (固定 IP アドレス)
- LAN0-3 を br0 で統合して、IP アドレスは 192.168.0.254 (固定 IP アドレス)
モバイル通信設定
SIM を使ったモバイル通信の設定について説明します。以下の手順を参考に環境に応じて設定を行ってください。
- GUI 画面にログインします。
- [ 詳細設定・制御 ] - [ モバイル通信設定 ] を開き、[ 新規追加 ] をクリックします。
- 以下のように設定し、[ 設定 ]をクリックします。
❶ モバイル回線名(本手順では「AMNIMO」とする。)
❷ デフォルト値
❸ デフォルト値
❹ デフォルト値 - 設定が完了すると、セッション一覧の項目が表示されます。
モバイル通信のセッション設定
モバイル通信設定が完了したら、次にセッションを設定します。セッション設定には、接続先の APN 情報が必要です。(APN については SIM を契約した通信キャリアに確認してください。)
- モバイル通信設定の編集画面で、セッション一覧から [ 新規追加 ] をクリックします。
- 各値を以下のように設定し、[ 設定 ] をクリックします。
❶ セッション名(本手順では「Session01」とする。)
❷ 有効にする
❸ デフォルト値
❹ SIM カードを発行した通信キャリアから指定された値を設定
❺ デフォルト値
インターフェース設定
各インターフェース(ecm0、eth0、br0、lan0-3)について、IP アドレス設計(後述の表参照)に従った値に設定します。
- [ 詳細設定・制御 ] - [ インターフェース設定 ] を開き、[ 新規追加 ] をクリックします。
- 以下の表に沿って、それぞれのインターフェースについて設定を行います。
ecm0
eth0
br0
Lan0
lan1
lan2
lan3
有効/無効
有効
有効
有効
有効
有効
有効
有効
モバイル回線名
※1
-
-
-
-
-
-
DHCP
有効
無効
無効
無効
無効
無効
無効
DNS優先度
初期値
-
-
-
-
-
-
メトリック
初期値
-
-
-
-
-
-
IPアドレス
-
192.168.1.254
192.168.0.254
-
-
-
-
プレフィックス
-
24
24
-
-
-
-
PPPoE
無効
無効
無効
無効
無効
無効
無効
動的 SNAT
※2
無効
無効
無効
無効
無効
無効
Proxy-ARP
無効
無効
無効
無効
無効
無効
無効
起動時確認無効
※3
※3
※3
※3
※3
※3
※3
※2 eth0 や Lan0-3 に接続されたデバイスからインターネット接続する場合、動的SNATを有効にする。
※3 チェック無し(起動時確認が実施される設定となります)
DNS・フィルター・NAT 関連の設定
DNS の設定
本レシピの構成では、DNS 設定が必要です。以下の記事を参照のうえ、設定を行ってください。
フィルターの設定
通信キャリアが提供するモバイルインターネット回線(グローバル IP アドレスが個別のデバイスには付与されないもの)をご利用の場合は、フィルターを初期設定値のままでお使いいただけます。
ただし、初期設定値では、モバイル通信側からの入りパケットについて Drop 設定を行なっていませんので、セキュリティ面での強化が必要な場合には、初期設定から設定変更してお使いください。
NAT・DHCPについて
本レシピでは設定しません。
タイムゾーン及び時刻同期の設定
タイムゾーンの設定
[ 詳細設定・制御 ] - [ タイムゾーン設定 ] から、ご利用いただく場所に応じたタイムゾーンを設定します。
NTP による時刻同期の設定
統合ビデオ管理システムを使用する場合、AG10 が正確な時刻で動作している必要があります。
そのため、本設定を必ず実施してください。
|
以下の記事を参照のうえ、インターフェース ecm0 に対して NTP 設定を行ってください。
ストレージ設定
SSD ストレージ付きのエッジゲートウェイをご利用の場合、ストレージの設定をする必要があります。本ステップでは、ストレージをマウントして利用できるようにする手順について説明します。
- サイドメニューの[詳細設定・制御]-[ストレージ設定]から、[ 新規作成 ] をクリックします。
- 以下のようにストレージの設定し、[ 設定 ] をクリックします。
❶ パーティション「sda1」を選択
❷ マウントポイント名として「/media/ssd」を指定
❸ ファイルシステムで「ext4」を選択
❹ マウントオプションを選択
死活監視スケジュールの設定
カメラを死活監視して PoE で再起動する
本レシピでは、以下の値で設定する方法について説明します。
- [ 詳細設定・制御 ] - [ スケジュール設定 ] から、キープアライブのタブをクリックします。
- [ 新規作成 ] をクリックし、後述の表の値(スケジュール設定値)を設定します。
スケジュール設定値
設定項目
設定値
タスク名
task1 (例)
時刻
* * * * * (=毎分)
アクション
PoE reset
インターフェース
Lan0 (例)
ダウンタイム(PoEを停止する時間)
10 Ping 制御 宛先(カメラの IP アドレス)
192.168.0.10 (例)
送信間隔
3
送信回数
3
最大実行時間
30
タイムアウト(Ping リクエストのタイムアウト)
10
実行後ランダム待ち時間
0
宛先切替後ランダム待ち時間間
0
Lan0 から lan3 までの 4 つのポート全てに監視カメラが接続され、そのすべてに対して死活確認と PoE による再起動を実施する場合、タスク名称を 4 つ作成して、lan0~lan3に対してそれぞれのカメラの固定 IP アドレスに対して上記の設定を行ないます。
PoE の設定
初期設定では、Lan0~Lan3 の 4 つのポート全てに、PoE で電力を供給するように設定されており、全てのポートてカメラ等の機器を接続しない場合でも、この設定のままでご利用いただけます。
使用しないポートに PoE での電力供給を行なわないように設定する場合には、[ 詳細設定・制御 ] - [ PoE設定 ]画面より対象のポートを無効に設定してください。
SYSLOG の設定
Syslog は初期設定のまま利用いただけます。
アプリケーションの設定
DMS の設定
本レシピでは DMS を使用します。[ 詳細設定・制御 ] - [ DMS設定 ] から DMS を有効に設定してください。
Nx Witness の設定
本レシピでは、Nx Witness を使用します。[ 詳細設定・制御 ] - [ Nx Witness設定 ] にて NxWitness を有効に設定してください。
設定内容の保存
[ 設定ファイル ] から、設定した内容を保存してください。
その他の設定
Nx Witness のアプリケーション側の設定
スタートアップガイドの以下のページを参照のうえ、Nx Witness の設定を行ってください。
統合ビデオ管理システムの設定
統合ビデオ管理システムの初期設定については、以下のページを参照してください。
以上で、基本的な設定は完了です。
必要に応じて、添付の config.yaml のサンプルファイルをご活用ください。なお、本ファイルに含まれる各種パラメーターは、適宜環境に応じて修正してください。
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